ショッピングモールで見かけた“家族の今昔”――昭和世代パパのGW観察記

ゴールデンウィーク、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私は普段、人混みを避けて静かに過ごすタイプですが、今年は家族の希望もあり、久しぶりに大型ショッピングモールへ出かけました。久々のにぎやかな空間にワクワクしつつも、気がつけば自分の買い物よりも、同じくらいの年齢の子どもを連れた家族の様子に目がいってしまいました。
その中で、思わず「それはないでしょう」と感じてしまった家族の姿を、ぼやき半分でまとめてみます。
その1:ベビーカー×スマホ動画
ベビーカーに乗った幼児が、スマホの動画に夢中になったまま移動している家族を何組も見かけました。親御さんがスマホを持たせているのでしょうが、画面に釘付けで、周囲の景色や人の流れも目に入っていない様子。おそらく、それが当たり前のスタイルになっているのでしょう。
親としてはおとなしく過ごしてくれるので頼りたくなる気持ちもわかりますが、客観的に見ると少しゾッとする光景でもありました。便利な時代ですが、せっかくのお出かけ、もう少し親子で一緒に体験できたらいいのにな、と感じました。
その2:ギャン泣き赤ちゃんとおしゃべり母
フードコートの一角で、赤ちゃんが大声で泣いているにもかかわらず、母親は友人との会話に夢中。泣き声が響き渡る中、赤ちゃんは放置されたまま…。もちろん子育ては大変ですし、時にはそういうこともあるとは思いますが、店内の他のお客さんも「えっ」という表情でざわついていました。
それでも母親はお構いなし。友人も含めて、少し疑問に感じてしまいました。昔なら、その様子を見かねて声をかける人もいたかもしれませんが、今は私も含めて傍観者が増えたのかもしれません。
その3:おもちゃに夢中な子と、立ち去る母
おもちゃ売り場で、夢中になって遊ぶ子どもを置いて母親がその場を離れてしまう場面にも遭遇しました。「早くして。ほっていくわよ」と定番の脅し文句を言う母親に対し、全く動じず遊び続ける子ども。その光景自体はよく見かけますが、驚いたのは、母親がいなくなっても子どもが全く気にせず遊び続けていたこと。
心の中で「追いかけへんのかい」とツッコミを入れつつ、親子の信頼関係なのか、日常茶飯事なのか…と色々考えさせられました。
昭和と現代の子育て、違いを感じた瞬間
昭和と現代の子育てを比べてみると、時代の変化とともに「当たり前」や「大切にされること」が大きく変わってきたことを、ショッピングモールでの家族の姿から改めて感じました。
昭和の子育て:みんなで育てる、厳しさの中の安心感
昭和の時代は、親の言うことが絶対で、しつけも厳しいものでした。家族や近所、おばあちゃんや親戚など、身近な大人たちがみんなで子どもを見守り、困ったときはすぐに手助けやアドバイスがもらえる環境がありました。
「母親が家を守る」のが当たり前で、専業主婦が多く、家族全員で食卓を囲むことも多かった時代。情報源も限られていたので、迷ったときは自分が育てられたやり方や、身近な人の経験を頼りにできた安心感がありました。
現代の子育て:個性と自由、多様な価値観の中で
一方、現代は共働き家庭が増え、核家族化も進みました。子どもの個性や自由を尊重し、親子のコミュニケーションや多様な価値観が大切にされています。
「子どもを尊重する育て方」が重視される一方で、情報はネットやSNSからいくらでも手に入る時代。便利になった反面、情報が多すぎて「何が正解かわからない」と悩むパパ・ママも多いのではないでしょうか。
また、昔のように近所や親戚のサポートが当たり前ではなくなり、子育ての悩みを一人で抱えがちになることも増えました。
どちらにも良さと悩みがある
昭和の子育ては厳しさの中に安心感があり、現代は自由や多様性がある分、迷いや不安もつきもの。
「自己肯定感」や「子どもの気持ちに寄り添うこと」が大切にされる今、親自身も「自分の子育てはこれでいいのか」と悩むことが増えています。
でも、時代が変わっても「家族で楽しい時間を過ごしたい」「子どもが幸せに育ってほしい」という親の願いは、きっと昔も今も変わらないはずです。
おわりに
久しぶりのショッピングモールで、世の中の家族の多様な姿に触れることができました。遊び場で子どもと一緒に汗を流して遊ぶ父親、赤ちゃんに優しく微笑みかける若いカップル、オムツ替えで協力し合う夫婦。そんな素敵な光景もたくさんありました。
自分も親として完璧ではありませんが、他人のふるまいを見て、改めて自分の子育てや家族との関わり方について考える良い機会になりました。
みなさんはGW、どんな家族を見かけましたか?そして、どんな気持ちになりましたか?