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育児という名の共同作業

新生児との生活が始まった。家族それぞれにとっての、ちょっとしたリスタートである。人生の第何章目かは分からないが、確実にページがめくられた感じがする。つまり、また物語の始まりだ。もっとも、そんなことをのんびり考えている余裕はあまりない。赤ちゃ...
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わが家の神家電①

世の中には便利な家電があふれている。「これひとつで暮らしが変わる」と聞いて連れて帰ったものの、気づけば棚の上で静かに場所だけ取っている家電もある。便利そう、という言葉は案外あてにならない。だが、なかには本当に頭が上がらないやつもいる。わが家...
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万能な相棒の、一言

「おしりふき」という名前は、少し控えめだ。わが家では万能の便利屋である。息子の尻はもちろん、口まわり、テーブル、床に飛び散った正体不明の液体まで、黙って引き受ける。子どもが生まれてから、一日も切らしたことがない。ムーニーのおしりふきだ。安売...
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五〇番目の待合室

世の中は少子化だと、新聞もテレビも言う。数字で見れば、たしかにそうなのだろう。けれど、親になってから見る景色は少し違う。どこへ行っても、子どもがいる。ベビーカーが並び、泣き声が重なり、親たちは皆、少しだけ疲れた顔をしている。統計には出てこな...
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午前三時

夜中、静まり返った部屋に、突然その声が響く。「ぴえーん」まだ慌てる時間じゃない。布団から腕だけ伸ばし、半分眠ったまま背中をポンポンする。これが、わが家の一次対応だ。たいていは、これで終わる。だが今夜は違った。泣き声はじわじわと音程を上げ、時...
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喋る本と、父の白旗

息子が夢中で遊んでいる本は、私の知っている「本」とは、似て非なるものだった。おばあちゃんが買ってくれた言葉図鑑には、魔法の杖のようなタッチペンが付属されている。イヌを突けば「ワンワン」と吠え、ピアノを叩けば「ポロポロローン」と旋律を奏でる。...
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手遊びに馴染めない父の話

「今度、地域の児童館に行かない?」妻にそう言われた瞬間、頭に浮かんだのは、子どもの頃に通った公民館だった。薄暗く、床は冷たく、どこか埃っぽい場所。児童館とは、そういうものだと思い込んでいた。ところが、現実は容赦なく私の記憶を更新してくる。辿...
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忘れられた砂場セット

公園の砂場には、不思議な現象がある。いつ行っても、必ずといっていいほど「忘れ物」があるのだ。バケツ、スコップ、正体不明の型抜き……。あれは一体、誰が置いていったものなのか。そして、持ち主のいないそれを、そっと使うのはやはりマナー違反なのだろ...
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最強の足握力

先日、息子をベビーチェアから抱っこして、手洗いに連れていこうとしたその瞬間。彼の体がスッとイスから離れかけた――と思ったら、妙な重みを感じた。見ると、足の指先がイスの縁をがっちりとホールドしている。吸盤でもついているのかと思うほどの粘着力。...