進まない散歩

散歩に出かけると、

100メートル進むのに30分かかる。

少し歩いては立ち止まり、

しゃがんでは何かを見ている。

石。

葉っぱ。

花。

息子のお気に入りは「実」らしい。

見つけると、

ちぎって、

ちぎって、

またちぎる。

小さな指で確かめるように、

落としては拾い、

ポケットに入れては出す。

何がそんなに楽しいのだろう。

歩いて5分のところにスーパーがある。

ベビーカーに乗っていた頃は、

なんてことのない距離だった。

今は、やけに遠い。

息子と同じ目線で世界を見ると、

赤い実、黄色い実、青い実が

こんなにもあったことに気づく。

今日も散歩は、あまり進まない。

でも、

何かは確実に増えている気がする。