新生児との生活が始まった。
家族それぞれにとっての、ちょっとしたリスタートである。
人生の第何章目かは分からないが、確実にページがめくられた感じがする。つまり、また物語の始まりだ。
もっとも、そんなことをのんびり考えている余裕はあまりない。
赤ちゃんはまだか弱い。
泣くことで精一杯、自分の存在と思いを世の中に伝えている。
妻はというと、母乳とオムツを交換する装置のような生活になっている。
残ったわずかな時間で眠る。まるで充電だ。
兄は思ったより張り切っている。
よしよしをしたり、ミルクを持とうとしたりする。危なっかしいが、本人は立派なお兄ちゃんのつもりらしい。
私はというと、家のことと上の子の相手をめいっぱい担当している。
洗濯、食事、片付け、送迎。気づけば、家の中をぐるぐる回っている。
こうして見ると、家の中は完全にチームの様相である。
昔は「男は外、女は家」などと言われていたらしいが、今の我が家を見ていると、どうもそれは少し無理がある気がする。
結局のところ、みんなでやるしかない。
しばらくは、にぎやかな労働の日々が続きそうだ。
だが案外、こういう忙しさの中にこそ
幸せというものは紛れ込んでいるのかもしれない。

