わが家の神家電②

全自動洗濯機が、黙って受け止めてくれる母だとしたら、食洗機は頼りになる兄貴である。

無口だが、やることはやる。

「置いとけ。やっとく。」

そんな声が聞こえる気がする。

油? 問題ない。

食べ残し? まあ任せとけ。

細かいの? まとめて来い。

アニキ、と呼びたくなる瞬間がある。

子育て世代の台所は、とにかく細かい。

哺乳瓶は分解すると、びん、本体、輪っか、飲み口とやたらパーツが多い。

子ども用の皿は、吸盤がついていたり妙にくぼんでいたりして、なかなか手ごわい。

気づけばシンクは、細かい部品の展示会のようになる。

それを兄貴は、黙って飲み込む。

音を立てて、まとめて片をつける。

時間をかければ、手洗いでもできる。

だが、あの量を毎晩となると話は別だ。

兄貴なしでこの時期を乗り越えられたかと聞かれると、少し自信がない。

今日も最後は「頼んだ」と言って扉を閉める。

返事はない。

だが、数時間後にはきっちり仕上がっている。

やはり、兄貴である。