世の中には便利な家電があふれている。
「これひとつで暮らしが変わる」と聞いて連れて帰ったものの、気づけば棚の上で静かに場所だけ取っている家電もある。
便利そう、という言葉は案外あてにならない。
だが、なかには本当に頭が上がらないやつもいる。
わが家でいちばん偉いのは、全自動洗濯機だ。
洗って、回して、乾かす。
何事もなかった顔で、きちんと仕上げてくる。
私はボタンを押し、一度だけ中をのぞき込み、なぜか少しうなずくだけである。
ほぼ立ち会いだ。
昔の人が見たら、きっと未来の道具だと思うだろう。
「できたらいいな」は、もう脱衣所に置いてある。
洗って、乾かすところまではきた。
そのうち、たたんで、しまうところまでやるのだろうか。
そうなったら、私は何を担当すればいいのか。
家事がなくなる未来を、
なぜか少しだけ、心配している。

