ああいう大人でいたい

おさるのジョージのファンになってしまった。

気づけば、

子どもより、

私のほうが見ている。

ジョージの世界は、やさしい。

怒鳴る声がない。

いじわるな人も出てこない。

何も起きないわけじゃない。

困るし、

失敗もする。

それでも、

誰かを叩いて解決する場面は出てこない。

音楽がいい。

ジョージの動きに、

そのまま音がついてくる。

考えているときは、

音も少し黙る。

見ていると、

呼吸が合ってくる。

日本の幼児向けアニメを、

思い出した。

困ったとき、

パンチで片づく場面も、

少なくない。

それが悪いとは思っていない。

私も、

そういう世界で育った。

ただ、

ジョージの世界には、

その選択肢がない。

黄色い帽子のおじさんは、

だいたいいつも待っている。

止めない。

急がせない。

見ているうちに、少しだけ、

背中を正したくなった。

私も、

ああいう大人でいたいな、

と思っただけだ。